運命の恋、なんて。

「…あっ、頂上だよ」



話題を逸らしたかったのもあるけど、一番上ってちょっと興奮する。



とうとう頂上まで来たんだぁ。



「お~、落ちそう」



「大丈夫だよ」



「不安だから、手ぇつなご」



ひゃっ。



両手を握られ、ドッキドキ。



「そんな風に、見えない」



「そ?かなりやばい」



不安なんて、微塵も感じさせない笑顔で言われても。



「あたしも、緊張でどうかなっちゃいそう…八雲くん、こんな体勢で手繋ぐから…」



今にも、 前髪が触れそうな距離。



目のやり場に困る。



「あ、ごめん」



パッとあたしから手を離すと、バツ悪そうにそのままポケットに突っ込んでる。