運命の恋、なんて。

「引いた?」




「ううん…大丈夫」




ホントは、ちょっと引いてる自分がいる。




だけどあたしに向けられている優しい眼差しを見ていると…どれがホントで、なにがウソなのかわからなくなる。




自分の気持ちさえも…不確か。




「このあとどこ行く~?」




誰かがそう言うと、黒田先輩が腕組みして首を捻る。




「そうだな~、無計画。誰か行きたいとこある?」




「頼んねーな。考えてねーの?」



八雲くんの冷たい一言に、黒田先輩が唇を尖らせる。



「生憎、お前みたくデートコースに詳しくないからな」



「俺だって知らないって。これ集団イジメだよな」



あたしに目配せしたあと、スマホ片手に黙り込む。