ほら。一瞬で先輩達が笑顔になった。
すごいな。若菜は。
俺たちのこと裏切ったはずなのに。
周りから誰も離れていかない。
みんなみんな、若菜を信じるんだ。
「なんで?」
気付いたらボソッと声に出していた。
ガラッ
「なんだお前ら。まだいたのか。」
少し驚いた顔をして入って来た担任の霧崎。
「なぁ。あんたも知ってんだろ?俺たちと若菜のこと。」
と綾人が聞く。
「…あぁ。まぁな。てかまぁ、この学校でお前達と藤堂のこと知らない人なんて…あ、1人いるか。」
「誰だよ?その1人って。」
「教えなーい!んで、何が聞きたいんだ?何か聞きたくて話しかけたんだろ?」
「…なぁ。あんたや他のみんなは、どうして若菜を信じる?」
「他の奴らはどーかしらねーけど。俺は藤堂が仲間を裏切ったり、誰かをイジメたりするなんて思えねーんだよ。」
俺たちだってそーだったよ。
「あとは、あれだな。あいつがあんなに泣くところなんて初めて見たんだ。あいつがあんなに辛そうな顔をするなんて知らなかった。」


