若菜side

今日は先輩達の卒業式。

あの日、私を助けてくれた先輩達が…いなくなっちゃうんだ。

「じゃ、体育館に移動するぞ〜。」

この日ばかりは月華のみんなもちゃんと出席してる。

けど、私と圭くんは座席が隣なんだよね。

教室の席は、前の私の場所が美和ちゃんになって離れたけど。

ちょっとだけ、胸が痛いな。

まぁ、もう隣は海斗だから気が楽だ。

体育館に行って席に着く。

保護者の人達も、2年生の先輩達も、もう揃っていてあとは卒業生が来るだけ。

緊張するな〜。

「卒業生、入場。」

パチパチパチパチ

たくさんの拍手を送られて、先輩達が入ってきた。

みんな堂々としていて、かっこいい。

でも、中には泣いたあとみたいな顔の先輩達もいた。

でも、穏やかな表情をしてる。

ちょうど私の席らへんに来た時、先輩達はみんな、私に笑いかけてくれた。

じわっ

ありがとう。先輩。

私を信じて助けてくれて、ありがとう。