「俺ら、あいつの口車に乗せられて!六花のルールを破ったのに!」

「俺らのために、真実を言わないでくれたんすよね?」

「なのにあいつ!あんなことするなんて!」

「藤堂さんの厚意まで裏切って!」

「そのせいでっ…あなたはっ…うっ…く」

「何よりも仲間を大切にしてくれる人なのにっ…俺らはっ…」

「本当に…すいませんでしたっ!」

「「すいませんでしたっ!」」

あぁ。私のために泣いてくれて。ありがとう。

「ううん。もう大丈夫だから。みんなは学校に戻って?」

「「でもっ!」」

「こんな傷だらけなんだから。ちゃんと手当て受けなきゃ。ね?」

「…はい。あ!じゃあ、帰ったら俺たち真実をあの人達に!」

「それはダメ。あなた達が六花にいられなくなる。」

「わかってます。けどこのままじゃ!」

「みんな、よく考えて。私はただトップじゃなくなるだけで、六花には残れる。」

「「っ…」」

「けどみんなはそうはいかない。私の真実より、みんなが六花に残ることの方が大事なの。」

「でもっ…それだとあなたはっ…ずっと仲間を傷つけたっていう最低なレッテルを貼られ続けるんですよ?」

「幸いなことに、私の正体を知ってるのはあなた達とトップのみんなだけ。だから学校のみんなとは今まで通りの生活が送れる。」