月華・綾人side
さっきの綱引き、出れない奴の代わりに若菜が出た。
けど決勝戦のとき明らかに足が変に曲がっていて、移動の時も若干右足をかばう歩き方だった。
そんな足で走れるわけない。
それでもリレーに出ようとする若菜をタケや1年が止めに行った。
でも、若菜は大丈夫と言って行こうとした。
すると日比谷 晋介が現れた。
日比谷は若菜を笑顔で送り出した。
「何やってんだよ!若菜は怪我してんだぞ!?」
「知ってるよ。」
「だったらなんで行かせた!走れる足じゃねーんだぞ!?」
「うるせぇな。黙って見てろ。俺はお前らよりあいつの事よく知ってるから。だから行かせた。それだけだ。」
それでも…普通怪我人を競技に出さないだろ。
「あいつの瞳、ちゃんと見ただろ?あれは決意の瞳だ。あの瞳をしてる限り若菜は絶対大丈夫。さぁ、しっかりみとけよ。若菜の本気を。」
パンッ
合図と共に第一走者が走り出した。
若菜はアンカーだからまだだけど、今まで以上の集中力だ。
あいつは本当に勝とうとしてる。
あの負傷した足で。
どんどんバトンが回っていく。
俺たちのクラスは3番手。


