「若菜…声出てるって。」
「しょうがないよ。人間だもの。」
「はい。先にアイスティーな。」
うん。見事なスルーだね。
ま、いっか。
アイスティーきたし!
ここのアイスティーは絶品なの!
スッキリした甘さで香りもすごくいいし本当においしいの!
「やっぱおいしい〜。」
「本当、普段はあぁだけど料理とかになると変わるよな。凛のやつ。」
あぁって…よーちゃんもでしょ。
「若菜。ピアノ弾いてくれよ。料理ができるまででいいから。」
「えー。もう全然弾いてないからなぁ」
「俺も聴きたい。若菜のピアノ。」
も〜。しょうがないなぁ〜。
他にお客さんがいなくてよかった。
店の端に置いてある誰でも弾いていいピアノ。
久しぶりだから、弾けるかわからないけど。
ポロン
あぁ、懐かしい。
お父さんとお母さんがいなくなってから全然弾いてなかった。
椅子に座って、鍵盤に構える。
不思議。暫くやってなかったけど身体はちゃんと覚えてる。


