月華・陽太side

過労と栄養失調か…。

俺らが若菜を追い出したから…だよね。多分。

はぁ

「若菜を持ち上げた時、軽かったんだ。前も軽かったけど、それ以上に。」

と綾人が愛しそうに若菜を見ながら言った。

「この頃俺たち教室全然行ってなかったからわからなかったけど確かに痩せたよね。若菜。」

「でも、タケ達と昼食ってたじゃんか…。」

「それは、あいつらに心配かけねーようにだろ。」

若菜のことだからきっと…学校では普通に食べて家では食べなかったとかそんなことだろう。

いつもひとりで何かを抱えてるんだ。周りには沢山の仲間がいるのに。

「美和が連絡してくれてよかった。」

「あいつもいい奴だよな。若菜に…イジメられてたのに…必死に助けようとしてた。」

「そうだね。」

あの時ずっと、若菜の背中をさすって少しでも楽にしようとしてた。

こんなにいい子なのに…なんでイジメなんかしたんだよ。