the one day.

「お、おう」



ちょっと、なんとなく……彼が緊張しているように見えるのは気のせいだろうか?



「行こう」



そう言ってニコッと笑った彼の顔はかっこよくて……。


それに惹かれて、彼から目をそらせずにいるわたし。


顔、かっこいいじゃん。



「ん?」



わたしの視線に気づいて首をかしげる仕草はかわいい。



「何でもない」



ぎこちないけど笑ってごまかすと、彼は下を向いて、ふっと笑った。


やばい、わたし……。


ひとめぼれかも。


手帳を拾ってくれた優しさと、綺麗な笑顔に恋をした_____



「ねえ、なんでわたしに帰ろうって言ったの?」


「お前、おもしろいから」


「えぇ!?」



好きな人にそんな風に思われるなんて、いい気はしない。



「しゃべり方とか……、名前とかさ」



名前、読めないくせに。



「あ、ここ俺んち」



見ると、レンガ調の綺麗な家だった。



「そ、そっか。……じゃあね」



少しだけ寂しい気もするけど、また会えるし。


学校生活は今日始まったばかりなんだから。


彼に背を向けて歩いて数メートル。



「神長倉!」


「え?」



振り向くと、彼はわたしをまっすぐに捉えていた。