【完】オオカミ先輩は溺愛中






真祐先輩もマイ先輩が好きで、




真祐先輩が素直になれないが故につき合えてないのだとしたら。





私がマイ先輩に協力して、2人がつき合えた方が、真祐先輩からしてもいいと思うし。




私が、マイ先輩の協力を断る理由がないと思った。




ただ、少し寂しいな、なんて。




関わりも持てなくて、



メールもできなくて。




少し、残念。




そんな気持ちがあるだけだから。




夏祭りのこととか、いろいろ、



煮え切らない部分はあるけど。




分からないことだらけだけど。



それでも。




真祐先輩や、マイ先輩が幸せなら。



それでいいんだ。




「蒼衣は、それでいいの?」



「うん......」



「それなら、そんな、泣きそうな顔しないで......」




切なそうな顔で、めぐみは言った。




鏡を見てるわけじゃないから。




自分が今、どんな顔をしてるのかは分からない。