【完】オオカミ先輩は溺愛中







「今帰り??」



「は、はい!」




気づかないふりはするも、隣の女の先輩からの怒りのオーラから、まともに返事を返せない。





「真祐ー、この子誰?」



隣の女の先輩が、不機嫌オーラ全開でそう聞いてきた。





「蒼衣ちゃんだよー!」



私の名前を言う。



私はちょこん、と頭を下げた。




「ふーん......」



女の先輩は、私のことをなめ回すように見つめた。



そして微かに、鼻で笑った。




「ねぇ、早く行こうよ!」



「ちょ、引っ張るなよ!

あ、蒼衣ちゃん!気をつけてね!」



「はい.....」




先輩は半分女の先輩に引きずられながら、校門を出て行った。