「何で長い話聞いてて、そんなぴんぴんしてんの?」
「え?」
「疲れたりしないの?」
「疲れたよ?」
体育館で、ひたすら同じ格好で話を聞かなきゃいけなかったり、
同じような話を担任の先生から聞かなくちゃいけなかったり。
疲れないわけがない。
「そんな涼しい顔しながら言われても、説得力ないんだけどー!」
涼しい顔してるかな、私。
「ま、帰ろ!」
めぐみは立ち上がった。
私も鞄を持ち、めぐみと一緒に教室を出る。
下駄箱でローファーに履き替えた。
.......あれ、真祐先輩だ。
前を歩く1組の男女。
男子生徒の方は真祐先輩だ。
「あはははっ!」
隣で楽しそうに女子生徒が笑ってる。