暗闇で見える先輩の顔。 私をまっすぐ見据えている。 そんな先輩から、目がそらせない。 「蒼衣。 俺に抱きしめられて、ドキドキした?」 私に再び聞いてきた先輩。 「ドキドキ......しました......」 「素直でよろしい。」 そう、頭をなでると、 ───ちゅ ───ドンッ 目を閉じた私の瞼に、静かにキスを落とした。 それと同時に上がった花火。 夜空に大きな火の花が咲く。 「ほら、これで見られるでしょ?」 先輩は、自分の足の上に私を乗せた。 後ろから、私の腰回りに手を回している先輩。