周りを通る女の子たちが、ちらちらと真祐先輩を見ているのが遠くからでもよく分かった。
本当にモテモテなんだな.....
そんな先輩の隣を歩いていいのかな、私。
可愛くないし、絶対に不釣り合いだと思う。
でも、約束してしまったし。
私は真祐先輩の元に歩いていった。
「お、お待たせしました......」
「お、蒼衣ちゃんきたね!」
と、振り返った先輩。
う、うわぁ......
浴衣、
似合いすぎですよ、先輩。
これは、女の子が振り返っていくのがおおいに納得できる。
だって、本当に、格好いいと思うから.....
本人に直接そんなこと言えないけど。
「さ、行こうか!.....はい。」
と、差し出された手。