「真祐~!!」
遠くから、高い女の人の声が聞こえた。
「あ!見つけた!」
背が高くて、とてもきれいな女の人だった。
制服のリボンの色から、真祐先輩と同い年だ。
私のひとつ先輩。
「どこ行ってたの??探したんだからー!」
「あぁ、悪いな。」
「早く!行こ??」
真祐先輩の腕にからみつく女の先輩。
「蒼衣ちゃん、ごめんね。またあとでね!」
先輩は女の先輩と去っていった。
私は、その場にしゃがみ込んだ。
もう、いろいろありすぎて頭がついていかないよ。
顎をもたれて、目を見させられたり、
頭をなでられたり。
あんな甘い声で、名前を呼ぶなんて......