そんな、私の顔がみたいなんて......
何も言えず黙ってしまう。
「蒼衣ちゃんて、照れ屋さんだね。」
なんて、真祐先輩が言う。
私は首を横に振った。
照れ屋なんかじゃないと思う。
ただ、真祐先輩を前にすると、なんか......照れちゃう。
真祐先輩の声とか、言葉とか。
「今も照れてるんでしょ？」
「て、照れてないですよ.....」
「嘘つきだなぁ。」
そう言うと真祐先輩は、恥ずかしくてうつむいていた私の顎を持ち、私の顔を上げた。
バチッと真祐先輩と目が合う。
「ほら、やっぱり照れてる。」
先輩の目に、吸い込まれてしまいそうだ。
まっすぐ私をみる瞳。
そらしたいのに、そらせない。
「そんなに見つめられると、俺も照れるんだけど？」
「え、あ、ごめんなさい！」
私は目をそらした。
