そんな先輩がわざわざ私ひとりなんかを相手にする訳ないし。
きっと、気まぐれだったんだよ。
「それは、どうか分からないじゃん?」
何で分からないの?
だって、一目瞭然じゃん!
先輩の周りにはたくさん可愛い子がいるんだよ?
私みたいな平凡な女の子、相手にする意味がないじゃん。
「ほら!お昼休み、いつでも会えるね、って言ってたしさ!」
「そ、それは.....」
「蒼衣、モテモテー!」
と、まためぐみにからかわれる。
私、めぐみにからかわれてばっかりだな.....
「も、もう、帰ろ!」
めぐみの腕を引っ張って校門をあとにする。
たぶんもう、関わることはないと思うけどな......

