【完】オオカミ先輩は溺愛中






眠そうな先輩の顔。




自然と頬が緩む。





「おはよ、蒼衣。」




「おはようございます。」





挨拶を交わしたあと、ちゅっと可愛らしい音を立てて、先輩は私にキスをした。





そして再び見つめ合う。




な、なんだろう。




この甘い空気は。





先輩の放つ甘いオーラが、この場を甘い空気にしているんだと思う。





「寝てる姿も、寝起きも可愛い。」




「そ、んなこと、ないです......」




先輩の寝起きも、先輩が寝てた姿も。




今まで見たことない姿だから余計なのか、先輩も可愛かった。





「ご飯、食べる?」




私は頷いた。





「んー.....でも、やっぱりもうちょっとこうしてたいかも。」




と、私を抱きしめた。





私ももう少しこうしてたい。





先輩の匂い。




すごく落ち着く。




私も先輩の背中に腕をまわす。



あぁ、幸せだな。





先輩と抱きしめ合いながら、そう心で思った。




朝起きて、隣に誰かがいる幸せを知った。