適当に座っててって言われてもなあ.....





先輩の部屋に一人って落ち着かない。




部屋の真ん中に置いてあったテーブルのそばに腰を下ろし、先輩が戻ってくるのを待った。




しばらくして、お盆を持った先輩がやってきた。






「お待たせ！」





お盆をテーブルの上に置き、私の近くに腰を下ろした先輩。





「あ、ありがとうございます.....」





んー、緊張がおさまらない。




心臓バクバクだ。






「散らかってるでしょ。」





そう言って笑った。




私は首を横に振った。




きれいすぎるくらいきれいなお部屋。






物もあまりおいてない、シンプルな部屋。




「蒼衣、すごい緊張してるでしょ。」




「はい。」



「そんな気を張らなくても大丈夫だよ！いつも通りで！」




私の緊張を和らげようとしてくれてる先輩。





まさか、彼氏の家に行くっていうことがこんなに緊張するものだとは思わなかった。