不思議な気持ちで先輩のことを見上げる。
「俺が黙ってたことによって、蒼衣にそんなふうに思わせちゃったんだね。」
さみしそうに先輩は言った。
そのあと私たちは、小さなカフェに入った。
向かい合うように座っている私たち。
先輩は、口を開いた。
「まず、ひとつ言えるのはね、蒼衣じゃ力不足とか思ったこと、今までで一度もないよ?」
おだやかな顔で先輩はそう言った。
「むしろ、蒼衣がいなくちゃダメなくらい、俺の力になってくれてる。」
そう、直接口にしてくれた先輩。
嬉しくて、にやけてしまいそうになるのを必死に堪える。
「俺、今年高3じゃん?そろそろ、受験勉強も本気にならないとまずくてさ。」
そうだ。
先輩は今年度、高校を卒業するんだった。

