【完】オオカミ先輩は溺愛中





でも、あんまりつっこまれなかったし。



安心してお弁当を食べようとしたときだった。




「あ、蒼衣ちゃんー!」



「ぐっ.......え??」



危ない。


お弁当のおかずをのどに詰まらせるところだった。



そして.......あの、脳天気な声は.....



「みっけ。」



と、右横に感じる人影。



私は恐る恐る視線を移した。


そこには、キラキラと輝く笑顔を向けた真祐先輩の姿が。




き、教室に.......真祐先輩がやってきた!!



「え、あ、こ、こんにちは.......」



「なーに、改まってるの!」



そう言うと、私の耳元に口を寄せ、



「朝、保健室で会った仲じゃん?」


と、囁いた。



私は、今日の朝保健室であったことを思い出してしまった。



「や、やめてくださいよ......」



そんなこと言われたって、何もできないじゃないですか......