【完】オオカミ先輩は溺愛中






「いこ!」





私の手を引いて歩き出す先輩。





「い、いやです......」





「いーくーよー!」





先輩は私の手を引っ張りどんどん歩いていく。





「おい、相沢!彼女と入るのか~?」






受付のいすに座っていた男の先輩。





先輩と同じクラスという事もあり、からかわれる。







「感想もらおうと思って!」





「相当怖いから、覚悟しといてね♪」





受付の先輩は、私に向かってそんな事を言った。






な、何でそうやってハードルあげるんですか!!






ど、どうしよう......




怖さで心臓バクバクだよう.......







「はい、いってらっしゃーい!」





懐中電灯をもらい、中に入っていく。






「も、戻りましょうよ.......先輩......」





中は真っ暗。




先輩が持つ懐中電灯だけが頼りだ。