【完】オオカミ先輩は溺愛中






中学生の頃の真祐先輩のこと。




今、私が真祐先輩に遊ばれているかもしれないということ。





そして、陽太にそばにいろと言われたことも。





「そんなことがね......」




どうしたらいいか分からないよ......




だって、私は真祐先輩が好きだって分かったんだよ?





それなのに、陽太のそばにいることはできない。




でも、真祐先輩のそばにいることもできない。





もしかしたら、陽太のそばにいたら......




そんな考えも浮かんでしまうけど。





それでも、真祐先輩のことばかり思っていて。





「変だとは思ってた......先輩が、何で私なんかに、って。」




「うん.....」




「でもね。ただ単純に嬉しくて。



まさか、先輩を好きになるなんて思ってなかったから。




この時間がずっと続けば、って思ってた。」





深くなんて、考えてこなかった。