「俺は、泣かせないよ。」
「大森くん......」
「本気だから。」
大森くんはそういうと、私を正面から抱きしめた。
強く。
私を抱きしめる。
私の目から、涙が出ていた。
浮かぶ、真祐先輩の笑顔。
屈託のない、まぶしい笑顔。
そんな笑顔が、偽物だなんて考えられない。
先輩に、裏の姿があるなんて、信じられない。
「俺のそばにいろよ、蒼衣......」
大森くんに名前を呼ばれ、胸がドキッと高鳴る。
こんの時に、初めて私の名前を呼ぶなんて、反則だよ.......
私はしばらく、大森くんに抱きしめられていた。
「大森くん......」
「陽太。」
「え......」
「陽太、て呼んでよ。蒼衣。」
まっすぐ。
私を見つめる大森くん。

