知らなかった、真祐先輩の過去。
大森くんの口から聞かされる、初めての過去。
「中学生なんてまだまだガキだろ。
それなのに、いきがって。
ひとりの女にしぼることもできない。
愛してもやれない。
そんなあいつが、俺は大嫌いだ。」
そんなの......嘘.....
嘘だよね......
うそだって言ってよ......
意地悪で。
たまにオオカミみたいになるけど。
優しくて、温かくて。
そんな先輩だと思ってた。
思いこんでた......
「だからもし、如月さんが相沢真祐のことで俺をフったんなら、俺は納得できない。」
そ、そんなこと....
そんなことって、あるの......
「あいつのそばにいても、如月さんが泣かされるのは目に見えてる。」
そんなの、嫌だよ......
真祐先輩が、そんな人なんて。
信じたくないよ。

