何も反論しないことをいいことに、
掃除当番とか、違う子が頼まれた仕事とか、いろいろ理由をくっつけて、大森くんに押しつけていた。
「断るのも面倒だしさ、適当に受け入れてきた。別にこれと言ってやることもねーし。」
「面倒くさがり屋なのね.....」
「ふっ。るせーな。」
大森くんは軽く笑った。
「そんなある時さ、他の奴が頼まれたノートを運ぶ仕事を押しつけられたときがあったんだよ。
いつも通り、なにも言わないで受け入れたんだけど、何しろ量が多くて。
往復すればいいか、って思ってたとき、如月さんが声をかけてくれた。」
「え、私!?」
「一回で済ませよ?私が手伝うから、って。」
「........ふーん......」
なんか、大森くんには申し訳ないけど。
全く覚えがない!

