大森くんて、こんな人だったっけ? メガネを外したら、とてもかっこいい顔立ちをしていて。 クラスに友達はいなくて。 クラスの中心の人たちからは、バカにされたりからかわれたり。 “地味でまじめ” そんなのが定着していた。 「とりあえず、帰るぞ。」 大森くんは、割れたメガネを拾い集めるとそんなことを言った。 「う、うん......」 私も帰りたい。 早く家に帰りたい。 .......んだけど....... 「た、立てません......」 これは完全に、腰が抜けてしまいました。