その上には、大森くんの姿。
あ、あれ......?
なにがどうなってこんな状況に........
先輩を倒した反動からか、大森くんの顔からメガネがはずれていて。
「てめぇ.....っ!」
他の3年生も大森くんに殴りかかった。
しかし、大森くんは一気に3年生たちを投げ技で廊下の床に投げつけた。
それはもう、一瞬のことで。
3年生たちはそそくさと、その場から逃げ去っていった。
「平気か?」
大森くんは、私にそう、穏やかな声で言った。
「あ、ありがと......」
私はその場に座り込んだ。
こ、怖かった......
連れて行かれそうになったのもそうだし、
3年生が大森くんに殴りかかったときも。

