ザ、学級委員長って感じの人。
クラスの学級委員長決めの時も、反響的にさせられていたのを覚えてる。
本人も特に嫌がる素振りは見せなかった。
「あ?んだよ、1年。」
「嫌がってるので、離してください。」
そんな大森くんが、私を助けてくれるなんて。
前髪の隙間から見える大森くんの目。
3年生たちのことを、まっすぐと睨みつけている。
「あんたみたいな地味な人が出てくる幕じゃないんで。」
ゲラゲラと笑う3年生。
「はぁ.......高校3年にもなって常識もわからねーのかよ。」
「あ?」
「嫌がってるんだから、その子を離せっつってんだよ。」
いきなり、タメ口になった大森くん。

