【完】オオカミ先輩は溺愛中





私は保健室の長いすに腰をかけた。



きっと、少ししたらくるだろう。


いすに座り、ひとりでボーッとしていると、眠気が襲ってきた。



このまま、自然に眠りにつければ......



そう思い、ウトウトしていると、



───ガラガラ



と、保健室の扉が開いた。


先生が帰ってきたのかと、いすから立ち上がる。




「あれ、昨日の......」


しかし、保健室にやってきたのは先生ではなく、



「あ.......えと、真祐先輩......」



昨日、私がキスをしてしまった、真祐先輩だった。



「俺の名前、知っててくれてるんだ。」



と、にこにこ笑いながら、私の隣に腰をかけた先輩。



また、ドキドキと胸がうるさくなってきた。


変なことを思い出すな、私!



「昨日、平気だった?」



「え、あー.....はい.....」



平気じゃなかったなんて言えるわけないじゃん!