【完】オオカミ先輩は溺愛中






私と真祐先輩のことを睨みつけるマイ先輩。





「仕方ないでしょ!邪魔だったんだから!


こいつがいなきゃ、私は真祐と付き合えたのに!



あんたが、真祐の近くをウロウロしてるから!」




早口でそう言う。





「真祐と仲良くできてるからって調子乗って。


邪魔なのよ!目障りなのよ!」




「言いたいことは、それだけ?」



「......はぁ?」




真祐先輩が口を開いた。




「ひとつ言えるのは、たとえ、俺の前に蒼衣ちゃんが現れなかったとしても、俺はマイと付き合う気はなかったよ?」




「......っ.....」




「蒼衣ちゃんのこと、遊びでもなんでもないし、


蒼衣ちゃんが俺の周りをウロウロしてるんじゃない。



俺が蒼衣ちゃんの周りをウロウロしてるの。」




真祐先輩は、マイ先輩に向かって淡々とそう口にする。