【完】オオカミ先輩は溺愛中





穏やかで、優しい声が聞こえてくる。




「さっきは、ごめんなさい。」



『俺は平気だけど、蒼衣ちゃん何かあった?』



「え、何でですか?」



『さっき、すごく辛そうな顔してたから。何かあったのかな、って。』




そんな真祐先輩の言葉に、涙が出そうになった。



図星で、心に刺さる言葉。




本当は、弱音を吐いてしまいたかった。



直接。



真祐先輩本人に。




だけど、それは許されないんだ。




「大丈夫です。」



『何かあったら、言ってよ?俺、蒼衣ちゃんのこと助けるから。』




せ、先輩......



「ありがとうございます.....」




この電話が。



ずっと続けばいいのに。




こうやって、ずっと先輩の声を聞いていたい。



何も考えずに、先輩と話していたい。



『真祐!誰と電話ー?』



しかし、電話越しに聞こえたそんな女の人の声。



女の人と.......いるんだ。




それに、この声はマイ先輩だ......