そんな笑顔を、私は濁さなくちゃいけない。




でもそれは、真祐先輩のためでもあるら。




真祐先輩が、自分の気持ちに素直になれないまま、私のところにきてたら、真祐先輩の恋が叶わなくなる。





真祐先輩の恋を叶えるためにも、頑張らなくちゃいけないんだ。




私は、心の中で決意した。




マイ先輩のためにも。




真祐先輩のためにも。




私が、二人の恋を叶えるんだ。




自分の気持ちなんて、どうでもいい。



モヤモヤしようと、



涙があふれそうになろうと、



それでもいいんだ。





お昼休みの終わりのチャイムが鳴り、5時間目が始まった。




私は、先生にバレないようにケータイを開いた。




先輩が入れたメアド。




連絡先の“削除”ボタン。




........なんで.......



どうして.......




なかなか削除ボタンを押せない。