世界を敵にまわしても

エレベーターに乗り込みながら小さく、



「ありがとうございます」



と呟いたが高塚君に届いたかは分からない。




すれ違う瞬間、お互いの視線がぶつかった。




だからといって、言葉を交わすわけではない。




それでも、1人エレベーターに乗り込んだ私は溢れる涙を押さえられなかった。



何で、 こんなに些細なことで喜べちゃうんだろう?



自分が分からない。