気が沈んだからか、図書館が静かだからか、ずっと静かな空気が流れて図書館は閉館時間を迎えた。 『ねぇ、もう少し時間…ある?』 帰る支度を済ませ、鞄を右肩にかけた麗香ちゃんの左手を掴む… まだ…あと少し一緒に居たいんだ。 ダメかな? 「うん…いいよ」 『良かった…』 ぱっと顔をあげて笑ってみた。 すると振り向いた麗香ちゃんはくすくす笑った。 何かおかしなことしたかな? 首を傾げて考えてみるが、答えが出てこない… 「もう!はよ出やな閉まるで!」 そう怒り口調で… だけど最後は笑って…