和希が帰ってくるなり、お決まりのメロンパンを受け取り、教室を後にした。 賑やかな校舎内を抜けて、静かな校舎裏へと出る。 今日も一人か… 『よっ!』 「また…」 『ちょっと、テンション下げないでよ!』 明らか嫌そうにこちらを見る麗香ちゃん… その顔も好き。 不思議とにまにましてしまう。 頬が綻ぶ感じ♪ 「はぁ…」 『今日、体育の時間見てたよ』 「…」 すると俺に背を向けた麗香ちゃん。 小さな背中はどこか悲しげ… お弁当もまだ食べてないみたいだ。