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次の日、私はカメラを持って学校に行った。


少し大きいからトートバッグに入れて、なるべく衝撃を与えないようにタオルをつめて。


あれから、カメラの持ち主を探し出す『K・S』さんを探し出す方法を考えたけど、学年も違うし、何しろ私には交友関係が全くないから友達に聞く、なんてこともできない。



「うーん…」



結局、考えた末に思いついた方法は、担任の小原先生に聞いてみることくらいだった。



「小原先生、あの、ご相談したいことがあるんですけど…」


「なんだ、松下」


「あの、このカメラの持ち主を探しているんですけど、『K・S』っていうタグが付いていて…。」


「『K・S』っていうカメラの持ち主ねぇ…あ、そういや、写真部に沢村海人ってやつはいるぞ」


「沢村…海人…」


「一応、聞いてみたらどうだ?」


「はい、ありがとうございます。」



沢村海人さん、か。



放課後、写真部へ行こう。



そう心に決めて、職員室を後にした。