「うつるとか無いんで大丈夫ですよ」
「や、そんなこと微塵も思って無いよ!」
「回り汚さないように気をつけますから、気にしないで下さいね」


うつらない、なんてすぐに言って来る辺り、前に何か言われた経験があるんだろう。
彼女は大して気にしてなさそうだが、自己嫌悪に陥ってしまいそうだ。


「よし、じゃあまずはこの機械の基本からやってこうか」
「はい!お願いします!」


支給されたノート片手に、元気な返事をしてくれる相川さんを見て気持ちを切り替えることにした。
本人は大丈夫そうだし、俺が気にしててもどうにもなんないし。