ピピッ


「んー。どれどれ?」

体温計が抜き取られる。

「38.5度。家で安静にしてなさい。連れてきてくれてありがとね。あなたは確か転校生の…。」


「尾高 桃。」


「あー!そうだったわねえ。」


2人の会話が遠くに聞こえる。

あの子も尾高。


そういえば鋭いあの目がそっくりだ。


そんなことを考えながら意識を手放した。