「武田先生!と、とりあえず保健室に連れて行きます!」


英梨は武田に許可を取り杏の背中に手を置く。


『いい。あたし1人で行く。』

英梨に迷惑はかけられない。

「でも…。」

無理やり体を起こしドアまで歩く。


『ただの風邪だから。』


そう言い教室を後にする。


一階にある保健室に行くには二階下に降りなければならない。


あたし昔から風邪は頭に来るんだよな。


と思いつつ階段をゆっくり降りる。


一段一段降りるたびに衝撃で頭が痛くなり、階段に座り込む。



もうこうしてたほうが治る気がする。


そう思い、瞼をゆっくりと閉じた。