コイツは蜂谷 港《はちや みなと》、高校1年生。


私、鷲森 小町《わしもり こまち》とは高校で初めて同じ学校になった、私のクラスメイトの1人だ。


「時は金なりって言うのに、私の貴重な時間を返せ蜂谷!!」


「返してあげてぇけど、生憎オレ魔法使いじゃないんで。頑張ってオレを魔法使いにしてから頼んで下さい」


「キーーーッ!!」


プルプル震えながら怒鳴る私に、全く動じずに言い返す蜂谷。


周りの皆ははた迷惑な私達に構う事無く、極普通にお喋りを続けていた。


クラスの皆がこんなにも冷静なのには、ある理由がある。