『私が一方的に好きなだけです。付き合ってはいません』 美優に俺たちの関係を聞かれて、そう答えたミユ。 本当は付き合っているのに、いきなりそんな嘘を吐いた彼女にイラついてしまった。 初めて美優とミユがカフェで出会ったあの日。 自分達は付き合っていないと最初に言ったのは俺自身なのに、随分虫が良すぎる話だというのは分かってる。 なのに、彼女の言葉に苛立ったんだ、俺は。 そしてその事で詰め寄った。 案の定、彼女を怖がらせた俺は、まんまと逃げられた。