「なんて呼んでるの?」



「琴羽って……」



「そっか……当たり前か」



……苦しい。苦しい。



「……っ、」



「ごめんね、早見ちゃんっ……そういうつもりじゃなくてっ……」



「ううん、違うの……でも、また……“ 琴 ”って……」



────若葉に呼ばれたいと思う私はおかしいかなぁ?



ポタポタと目から溢れ出てきた涙が、テーブルに落ちてシミを作る。