もう、そろそろ腹括らないと。 死ぬってわかってんなら、生きねぇと。 そう思ってると、病室の扉がガラッと開いて向井さんが入ってきた。 「若葉くん、微熱ある?」 「まぁ……これも、症状?」 「そうね」 「ふーん」 なんだよ、この緩い症状。