「ただ…琴と一緒にいたかっただけ。

外出許可は出てるもんだし、そこまで容態も悪化してないから、いいでしょ」



若葉はそう言うと、私が注いだ麦茶をゴクゴク飲んだ。



「その自由な性格、少しどうにかならないかしら」



「いつものことでしょ。

だって、あと3ヶ月じゃん。

だったら、俺の好きなことやらせて」



「でも…「母さん、ごめん。これだけは、譲れない。

俺、琴と一緒にいたいんだ」



若葉はそう言うと、立ち上がって冷蔵庫の方に行った。