板書もしないで、適当に授業を聞いている私は、目線を前に向けた。 「……っ……ぅっ……ぁ……っ……」 「……わ、かば……?」 私の前の席の若葉が、机に倒れ込むようにしながら苦しそうに息をしている。 「若葉?……若葉……!?」 先生にバレないように、若葉の背中を軽く叩く。