チョコよりも俺が欲しいのは





「莉奈は俺の事が嫌いなんだな…」


凄い悲しげな表情でショックをうけているかのように声も小さくそう言った。


「別に嫌いだなんて言ってないでしょ?」


「だけど莉奈は俺にキスしてくれないし…」


本当に面倒くさい人…。


「もうわかったわよ!すればいいんでしょすれば!」


そう言って私は光輝の唇にキスをした。


私が光輝の唇を離すと、私の後頭部を光輝が手で押さえ、そのまま私の唇は光輝に塞がれた。


「んっ…」


皆が見ていないか視線も気になるけど、深くなるキスにそんな事を考える暇もなく、気づけばキスに集中していた。


やっと唇が離れたと思ったら、凄い近くで声がした。


「お兄ちゃんとお姉ちゃんチューしてた!」


見ると小さな男の子がこっちを見ていて恥ずかしくなった私は俯いてしまった。


「お兄ちゃんはお姉ちゃんが大好きだからチューしたんだよ!」


「ふぅーん!僕もリカちゃんとこの前にチューしたんだよ!」


そう自慢気に光輝に男の子は言った。


「コラッ!リョウ君!済みません家の子が…
さぁ帰るわよ。」


「はぁい!じゃあねお兄ちゃん!」


「おう!じゃあな!」


男の子は母親に連れられて帰って行った。


「もう人がいっぱい居る所でキスなんてしないからね!」


「その割には俺が口に舌を入れたら自分から絡ませてきたのに?」


「う、煩いっ!」


「照れてる莉奈も可愛いな!
だけど莉奈の気持ち、嬉しかった!
チョコよりも甘いキスだったしな。」


「もう恥ずかしいから言わないで!」


「ハハッ!じゃあ莉奈の家まで帰りますか!」


そう言って私達は公園を出て私の家までバイクを走らせた。


たまにムカツクし、面倒くさい男だとも思うけど、そんな光輝と居るのは楽しくて好きだって思う。


それに光輝とのキスは甘いと感じたのは私も同じだ。


それは光輝には秘密だけどね。






【完】