桃色アルバム

「ちょっと、何なの?」

不満そうにケイタたちを見る。

「あんた、これに見覚えはないの?」

ゆりかが封筒とキーホルダーを見せる。

なぎは一瞬ぎくりとしたが、すぐに言った。

「そんなの、知らないわよ」
「あなたがやったんでしょ。さとこの名前で」
「そんなことしてないわ」

強い口調で言うが、その中に動揺が見え隠れしている。
それを、さとこたちが見逃すわけがなかった。


「あんたたち、そんなこと言ってるけどさ。証拠はあるの?」

ニヤリと笑いながらなぎが言う。
その顔は勝ち誇っていた。


「証拠なら、あるぜ」

上野が言うと、なぎは眉間にしわをよせた。