南が言っているのは、今日この後ある、白龍の集まりのこと。
今日で高校を卒業する白龍メンバーのお祝いを兼ねた────“世代交代”パーティーだ。
そう。私たちは。
私たちは今日、高校を卒業して────白龍も、卒業する。
と言っても、白龍を卒業するのは、幹部の美影と朝陽さんとタカと茜と、他数名と、私なんだけれど。
本音を言えば、きっともう少し、みんな白龍にいたかっただろうな。
私だって本当はもう少し、ううん、もっと白龍のみんなといたかった。白龍でいたかった。
けれど。
けれど、きっとこの、“高校卒業”とか“新年度”とか出会いと別れの季節を利用しなきゃ、私たちはまた白龍にダラダラと長く居続けてしまうだろうから。
1年ほど前にあった沢山のことにそろそろ終止符を打たなきゃ、白龍の新メンバーも、この界隈の連中も、元青嵐の奴らも、新しい道を踏み出せないだろうから。


