「はは、バカ」



笑って言った茜に、また胸が締め付けられて、倒れそう。


息できてる?私。



「っ、う、うるさい!ウブ太郎のくせにいいい!」



やっと出せた言葉は、そんなアホみたいな言葉で。


悔しくって、また、今度は痛いくらい強く茜に抱きついた。




「てめっ、」



なんて声を出した茜に、心の中でザマァミロなんて呟く。


けど、まだドキドキがとれなくて、茜の指がほんの少しかすった首の後ろがジンジンする。



どうしよう、私、単純かもしれない。


またポニーテールにしようなんて考えてる。



悔しいくらい、柄じゃないくらい、自分が“女の子”になってることに驚く。


けど、そんな私も、良いかもしれない。嫌いじゃない。